Last Updated on 2025年7月28日
概要
Pythonで開発を行っていると、時折「DeprecationWarning: The 'warn' method is deprecated」という警告が表示されることがあります。これは致命的なエラーではなく、将来的に削除される予定の機能を使用していることを意味します。この記事では、この警告が発生する背景や原因、具体的な対処法について詳しく解説します。
目次
エラー内容
このエラーは、Pythonコード内で古い警告表示用メソッドwarn()が使用された際に発生します。出力されるメッセージは以下のような形式です。
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DeprecationWarning: The 'warn' method is deprecated, use 'warning' instead |
この警告は、Pythonの標準ライブラリであるloggingモジュールやwarningsモジュール、または外部ライブラリの中で非推奨のAPIが使われたときに表示されます。
原因
この警告の根本的な原因は、Pythonのバージョン更新に伴い、あるメソッドや関数が「非推奨(Deprecated)」とマークされたことにあります。具体的には以下のようなケースでこの警告が出ます。
logging.warn()の使用(logging.warning()を使うべき)- 古いバージョンのライブラリで
warn()が使われている - 独自コード内で非推奨となったメソッドを使用している
Pythonコミュニティでは、互換性を保ちつつ改善を進めるため、将来削除予定の機能にはこのような警告を出す仕組みが用意されています。
対処法
以下の手順で、警告を解消または無視する方法を解説します。
1. 該当箇所をwarning()に置き換える
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import logging # 古い書き方(非推奨) logging.warn("This is a warning.") # 推奨される書き方 logging.warning("This is a warning.") |
logging.warn() は Python 3.3以降非推奨であり、代わりに logging.warning() を使うことが推奨されています。
2. 外部ライブラリのアップデート
非推奨のコードがライブラリ内で使われている場合は、以下のようにして最新版にアップデートすることで警告が消えることがあります。
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pip install --upgrade ライブラリ名 |
3. 警告の抑制
どうしても警告を非表示にしたい場合は、warningsモジュールを使ってフィルターすることができます。
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import warnings warnings.filterwarnings("ignore", category=DeprecationWarning) |
ただし、この方法は根本的な解決ではなく、一時的な対応に留めるべきです。
補足
「DeprecationWarning」はPythonで定義された多くの警告の1つです。これには他にも以下のようなカテゴリがあります。
SyntaxWarning:文法的に危険なコードに対してRuntimeWarning:実行時に潜在的な問題があるコードに対してFutureWarning:将来のバージョンで動作が変わる可能性がある機能
また、ライブラリ開発者は自分のモジュールにDeprecationWarningを仕込んで、後方互換性の警告を出すことがあります。
警告が表示されない場合
DeprecationWarning は、Pythonの実行環境によっては表示されないことがあります。特に、通常のスクリプト実行ではデフォルトで非表示になっていることがあります。強制的に表示させるには、以下のように実行します。
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python -Wd your_script.py |
テストコードにおける注意
ユニットテスト中にDeprecationWarningが発生すると、将来的にコードが動かなくなる可能性があるため、テスト結果に注目しておくことが重要です。
まとめ
「DeprecationWarning: The 'warn' method is deprecated」という警告は、Pythonコードや使用しているライブラリが古いAPIを使用していることを示しています。これはすぐにアプリケーションがクラッシュするものではありませんが、将来的なバージョンアップにより不具合が発生する可能性があります。
推奨されている対処法(たとえばlogging.warning()の使用)に従い、コードを早めに書き換えることが最善です。また、警告が外部ライブラリに起因する場合はアップデートを検討しましょう。
非推奨の警告は、開発者がより良い設計へ移行するためのヒントです。見逃さず、正しく対応することで安定したコードベースを保つことができます。


