Last Updated on 2025年7月28日
Windowsパソコンの時計がいつの間にかずれていたり、正確な時刻と大きく異なっていたりすると、ファイルやメールのタイムスタンプが狂ったり、オンラインサービスへのログインに支障が出たりと、さまざまな問題が発生します。特に、自動で時刻を合わせてくれるはずの「インターネット時刻」がうまく機能しない場合、日々のPC利用に不便を感じるでしょう。
PCの時計がずれる主な原因は、インターネット時刻同期(NTP)サーバーとの通信問題、バッテリー(CMOS電池)の消耗、またはWindowsのシステムエラーなどが考えられます。本記事では、Windowsの時計がずれる際の具体的なトラブルシューティング方法を解説します。インターネット時刻設定の確認、別のNTPサーバーへの切り替え、そして関連サービスの確認など、段階的に試せる効果的な解決策をご紹介しますので、ぜひPCの時計を正確に保ち、快適なデジタルライフを送るために役立ててください。
目次
- 1. Windowsの時計がずれる主な原因
- 2. まず試すべき基本的な対処法
- 3. インターネット時刻設定を確認・同期する
- 4. 別のNTPサーバーに切り替える
- 5. Windows Timeサービスの状態を確認・再起動する
- 6. その他の解決策と注意点
1. Windowsの時計がずれる主な原因
Windowsの時計がずれる主な原因は以下の通りです。
- インターネット時刻同期(NTP)の問題:
- NTPサーバーとの通信に失敗している(サーバーがダウンしている、ネットワークの問題など)。
- 選択しているNTPサーバーが不安定、または応答が遅い。
- Windows Timeサービスが正しく動作していない。
- CMOS電池の消耗: デスクトップPCの場合、マザーボード上のCMOS電池が消耗すると、PCの電源がオフの間に時刻情報が保持できなくなり、起動するたびに時計がずれることがあります。
- システムリソースの競合またはエラー: バックグラウンドプロセスが多すぎたり、システムエラーが発生したりして、時刻同期が妨げられている。
- Windowsのタイムゾーン設定の間違い: 誤ったタイムゾーンが設定されていると、正確な時刻と大きくずれて表示されることがあります。
- マルウェア感染: ごくまれに、悪意のあるソフトウェアが時刻同期を妨害したり、意図的に時刻を変更したりすることがあります。
2. まず試すべき基本的な対処法
時計のずれに気づいたら、まずは以下の基本的な対処法から試してみましょう。多くの場合、これらのシンプルな手順で問題が解決することがあります。
2-1. PCの再起動
PCの一時的な不具合や、時刻同期サービスの一時的な停止が原因の場合、再起動するだけで問題が解決することがよくあります。再起動により、システムの状態がリフレッシュされ、時刻同期サービスが正常に開始される可能性があります。
2-2. 手動で時刻を合わせる
一時的な対処として、手動で時刻を合わせることも可能です。これにより、緊急の作業は行えるようになりますが、根本的な解決にはなりません。
- タスクバーの時計表示を右クリックし、「日付と時刻の調整」を選択します。
- 「時刻を自動的に設定」と「タイムゾーンを自動的に設定」を一度オフにし、数秒待ってから再度オンにします。
- 「手動で時刻を設定する」セクションの「変更」をクリックし、正確な時刻を入力して「変更」をクリックします。(「時刻を自動的に設定」がオフの場合に利用できます)
3. インターネット時刻設定を確認・同期する
Windowsは、インターネット上のNTP(Network Time Protocol)サーバーと同期して時刻を自動調整しています。この設定が正しいか確認し、手動で同期を試みます。
- タスクバーの時計表示を右クリックし、「日付と時刻の調整」を選択します。
- 「時刻を自動的に設定」と「タイムゾーンを自動的に設定」がオンになっていることを確認します。もしオフになっていたらオンにします。
- Windows 10の場合:「関連設定」の「その他の日付、時刻、地域の追加設定」をクリックし、開いたコントロールパネルウィンドウで「日付と時刻」→「インターネット時刻」タブ→「設定の変更」をクリックします。
- Windows 11の場合:「その他の設定」の「今すぐ同期」をクリックします。
- (Windows 10でコントロールパネルから設定する場合)「インターネット時刻サーバーと同期する」にチェックが入っていることを確認します。
- サーバーのドロップダウンリストから、デフォルトの「time.windows.com」が選択されていることを確認し、「今すぐ更新」ボタンをクリックします。
- 「同期しました」というメッセージが表示されれば成功です。
- 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
何度か「今すぐ更新」を試しても同期に失敗する場合は、次のステップへ進みます。
4. 別のNTPサーバーに切り替える
デフォルトの「time.windows.com」サーバーが一時的に不安定だったり、ネットワーク環境によって接続しにくかったりする場合があります。その場合、別の信頼できるNTPサーバーに切り替えることで問題が解決することがあります。
- 「インターネット時刻」タブの「設定の変更」画面(前述のステップ3または4で開く)を開きます。
- サーバーのドロップダウンリストをクリックし、「ntp.nict.jp」(情報通信研究機構)や「time.nist.gov」など、別のNTPサーバーを選択します。
- 新しいサーバーを選択したら、「今すぐ更新」ボタンをクリックして同期を試みます。
- 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
- PCを再起動し、時刻が正確に保たれるか数時間様子を見ます。
代表的なNTPサーバーの例:
ntp.nict.jp(情報通信研究機構、日本国内からアクセスが速いことが多い)time.google.com(Google Public NTP)time.nist.gov(NIST、米国国立標準技術研究所)ntp.org(NTP Pool Project、複数のサーバーを分散利用)
5. Windows Timeサービスの状態を確認・再起動する
Windowsの時刻同期機能は、「Windows Time」というサービスによって管理されています。このサービスが停止している、または正しく動作していないと、時刻の自動調整が行われません。サービスの状態を確認し、必要に応じて再起動しましょう。
- Windowsの検索バーに「サービス」と入力し、「サービス」デスクトップアプリを開きます。
- サービスの一覧から「Windows Time」を探します。
- サービスの状態確認と再起動:
- 「状態」の列が「実行中」になっているかを確認します。
- もし「実行中」になっていない場合は、サービス名を右クリックし、「開始」を選択します。
- すでに「実行中」の場合でも、一度「再起動」を試すことで問題が解消されることがあります。右クリックして「再起動」を選択してください。
- スタートアップの種類:サービスの「スタートアップの種類」が「自動」になっていることも確認しましょう。もし異なる場合は、サービスを右クリックして「プロパティ」を選択し、「スタートアップの種類」を「自動」に設定して「適用」→「OK」をクリックします。
- サービスの状態を修正したら、PCを再起動し、時刻が正確に同期されるか確認します。
6. その他の解決策と注意点
6-1. ファイアウォールやセキュリティソフトの確認
ファイアウォールやセキュリティソフトが、NTPサーバーとの通信をブロックしている可能性があります。一時的にこれらの機能を無効にして、時刻同期が成功するかどうかを確認してみてください。
- 問題が解決する場合は、セキュリティソフトの設定でNTP通信(UDPポート123)を許可するルールを追加するか、別のセキュリティソフトの使用を検討しましょう。
6-2. CMOS電池の交換(デスクトップPCの場合)
デスクトップPCで、PCの電源を完全にオフにするたびに時計がずれる場合、マザーボード上のCMOS電池が消耗している可能性が高いです。CMOS電池は、PCが電源に接続されていない間もBIOS設定や時刻情報を保持するためのものです。
- CMOS電池はCR2032などのコイン電池で、交換は比較的簡単ですが、PCケースを開けて作業する必要があるため、自信がない場合はPC専門店やメーカーに相談することをお勧めします。
- ノートPCの場合、CMOS電池は交換が難しい場合が多いです。
6-3. システムファイルチェッカー (SFC) の実行
Windowsの重要なシステムファイルが破損していると、時刻同期を含む様々なシステム機能に影響が出ることがあります。システムファイルチェッカー(SFC)ツールは、破損したシステムファイルを検出して修復するのに役立ちます。
- Windowsの検索バーに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- コマンドプロンプトウィンドウで、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow - スキャンが完了するまで待ちます。完了後、PCを再起動し、問題が解消されるか確認します。
6-4. タイムゾーンと夏時間の確認
時計のずれが常に一定である場合、タイムゾーンや夏時間の設定が間違っている可能性があります。
- 「日付と時刻の調整」画面で、「タイムゾーン」が正しく「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」となっていることを確認します。
- 「夏時間を自動的に調整する」のトグルがオンになっていることを確認します(日本では夏時間がないため、この設定がオフでも問題ありませんが、地域によっては影響します)。
まとめ
Windowsの時計がずれる問題は、日々のPC利用に細かな不便をもたらしますが、ほとんどの場合、適切な対処法によって解決できます。まずはインターネット時刻設定の確認と手動同期、NTPサーバーの切り替え、そしてWindows Timeサービスの状態確認と再起動といった基本的な手順から始めましょう。
それでも改善しない場合は、CMOS電池の消耗やシステムファイルの破損、セキュリティソフトの影響なども視野に入れ、段階的に原因を排除していくことが重要です。これらの手順を丁寧に実行することで、PCの時計を正確な状態に保ち、タイムスタンプの整合性やオンラインサービスの利用における問題を解消できるようになるはずです。もし全ての対処法を試しても解決しない場合は、PCのハードウェア的な故障(マザーボードなど)も考慮し、専門家への相談を検討してください。


